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2024.01.29

【古道具入門vol.2】吉祥寺 transistaに行きました〜棚の巻〜

 

こんにちは、REGOLITHライターの中島です。

 

「賃貸の部屋に古道具を取り入れたい!」というテーマで始まった連載、第2回目です。

 

今回は吉祥寺にあるお店「transista」さんをお訪ねして、棚に関するお話を聞きました。

 

 

この連載では、気になるお店を訪ねて、古道具で部屋を彩るヒントをお伝えしていきます。ぜひ、ゆるりとお付き合いください。

 

【棚は機能性と見た目のバランスが命、だと思う】

 

今回も軽く棚選びのポイントについて触れていきます。かくいう私も最近引っ越したばかりなので、いい感じの棚を絶賛探し中です。

 

では、「いい感じの棚」とは一体何なのか。デザインは各々の好みに任せるとして、どのような機能性が必要なのかを整理してみようと思います。

 

 

①何を収納したいのかを洗い出す

 

棚を選ぶ前に、何を収納するための棚なのかを決めておきたいところ。部屋の中を見渡して、居場所が定まっていないものを洗い出しましょう。

 

私の場合は

 

・本が床に積み上げられている

・書類や文房具がクローゼットに押し入られている

・テレビも床に直置き

 

こんなところです。まとめると、以下が条件になってきそうです。

 

・本や書類を入れられる

・文具などの細々したものも収納できる

・テレビ台にもなると嬉しい

 

②どこに置くのか

 

どこに棚を置くのかで、デザインやサイズも変わってきそうです。私の家は1Kでキッチンエリアは置く場所がないので、必然的に洋室に置くことになります。

 

収納したいものも本や仕事に関するものなので、生活動線的にも洋室が合いそうです。

 

③サイズや仕様を決める

 

条件が決まったので、どんな形やサイズがいいのかを検討したいと思います。

 

ここで考えたいのは3点です。

 

1.引き出しや扉の有無

2.背の高さ

3.耐荷重

 

というわけで、私の棚選びの条件をおさらいすると、「本が収納できて、文具など細かい道具も収まる、テレビが置ける棚」でした。

 

 

本が収納できる縦幅があり、小物が入る引き出しもついていると良さそう。上にテレビを置くとしたら背は低めで、重量に強いものが理想です。

 

条件が整理されたところで、今回も素敵なお店に行ってきました。

 

【UK中古家具を中心に扱う、吉祥寺「transista」】

 

ずらりと並んだ木製の椅子、爽やかなグリーン。

 

吉祥寺駅から徒歩15分ほど、賑やかな駅前から距離を置いた場所にある「transista(トランジスタ)」は、1960年代のUK中古家具を中心に扱うお店です。

 

お店に入る前からワクワクする光景が広がっていて、自然と足を止めたくなります。

 

 

今回はtransista店主の村松さんに、お店のことや棚選びのヒントを伺ってきました。

 

 

2006年にオープンして、今年で18年目となるtransista。店主の村松さんは大学卒業後に吉祥寺の家具屋で働き始め、その後目黒の家具店で中古家具販売の経験を積んだそうです。

 

「就職が決まらず大学卒業が翌々日まで迫っていた時、『アンティーク家具 メンテナンススタッフ募集』という張り紙を見つけて応募してみたんです。その時は仕事が決まっていないのがカッコ悪いから、という動機もありましたが、当時から家具は好きだったんだと思います。

当時は4畳半風呂なしの部屋に住んでいて、テレビすら持っていないのに、なぜか5万円もするアンティークのパイン材の机や、2万円のベントウッドチェア(曲げ木の椅子)を買っていました。友達からは、まずテレビを買えよと言われていました。(笑)」

 

 

店内に並ぶのは、丁寧にレストア(再生)された家具の数々。引き出しの取手や脚のデザインまで洗練され、”神は細部に宿る”という言葉がよく似合う逸品が揃います。商品の多くは「G-PLAN」というイギリスのブランドのもので、特に1960年代のビンテージ家具を中心に扱っているのが、transistaの特徴です。

 

「独立して吉祥寺でお店やろうと思った時に、北欧ビンテージも好きだったので扱うことも考えたんですけど、当時は世界的にも北欧ブームだったので、そういうお店はたくさんありました。自分のお店の社会的役割を考えた時に、ちょっと切り口を変えてみたいと思ったんです。

 

そこから、イギリスで見つけた北欧スタイルの家具ブランド、G-PLANを扱っていこうと決めたのが最初のお店のコンセプトであり、今も変わっていません。」

 

G-PLANの代表的な家具は、丸を基調とした形が特徴的なテーブルと、サイドボードと呼ばれる背の低い収納棚だそう。他ではあまり見つけられないデザインを求めて、関東以外の地域から足を運ばれる方もいらっしゃるそうです。

 

 

「ビンテージ家具って知れば知るほど面白いし、はまる人は潜在的にたくさんいらっしゃる気がしています。ただ、最初は中古の家具って、すぐ壊れないか、汚くないかなど不安もあるのかなと思います。

 

でも、現代まで残っている家具は元の作りがしっかりしているので、レストアすることでとても綺麗な状態にできます。僕も家具屋で働き始めた時に、”ここまで綺麗になるのか!”と衝撃を受けたほどです。

 

お店の仕事もまずはレストアすることで、元々の素材が生きるように仕上げることにこだわっています。ただ汚いものと、味わい深さがあるものは別物なので、ビンテージの魅力を潰さないようにしながら、しっかり綺麗な状態にすることは大事にしていますね。」

 

▷写真左がレストア後、写真右がレストア前

 

【希望のサイズと、用途を決めるのが棚選びのポイント】

 

最後に、棚を選ぶ時のポイントについて村松さんにお聞きしました。まず、選ぶ軸として一番大事なことが棚のサイズとのこと!

 

「部屋のどこに置きたいのか、どのくらいの大きさで考えているのかはまずお聞きします。

 

一人暮らしの方だと、幅は1m前後で探されていることが多い印象です。小さめのサイドボードに鏡を置いて、横に椅子をつけてドレッサーとして活用する方もいます。

 

ただ、ビンテージでは一番少ない大きさになってしまうので、人気が高い商品になります。そのため、transistaでは国産でサイズオーダーができるサイドボードも扱っています。」

 

 

ビンテージだと、理想のサイズのものに出会うのに時間がかかることもありますが、粘り強く運命の出会いを待つもよし、似たデザインでオーダーするという手もあるようです。

 

「次に大事なのが用途ですね。何を収納するかによって、引き出しの有無、棚板の高さや数など、必要な要素が変わってくるので。

 

特に注意して見るといいのが、棚板が可動式かどうかです。ビンテージだと固まっているものが多いですが、高さを変えられるものもあるので、収納したいものが変わった時に便利です。」

 

 

「transistaではサイドボードが一番人気ですが、ブックケースも使いやすくていいと思います。サイズも大きすぎないものが多いので。ガラスの引き戸で、ディスプレイのように使ってもいいですし、埃から守ってくれるのもいいですよね。

 

本だけじゃなく、お気に入りの食器やCDなど、好きなものを収納して楽しんでいただけると思います。」

 

テレビ台にするならサイドボードもいいですし、お気に入りの雑誌をガラス戸の中に飾るのもいいなぁと妄想が膨らみました。

 

部屋に置くにはどのくらいのサイズがいいか、しっかり採寸をして棚選びを進めていきたいと思います。棚以外にも素敵な家具にたくさん触れて、心が弾んだ時間でした。

 

イギリスのビンテージ家具が気になった方は、ぜひtransistaに足を運んでみてください。きっと新しい家具選びの視点や、お気に入りの逸品に出会えると思います。

 

【transista】

 

電話番号:0422-51-5707

 

営業時間:12:00~18:00

 

定休日:火・水定休

 

住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町3-20-5-102

 

アクセス:吉祥寺駅より、井の頭通りを三鷹方面に徒歩15分

 

ホームページ https://transista.jp/

Instagram https://instagram.com/transista_jp/

Facebook https://ja-jp.facebook.com/transista060211/

 

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